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1) |
レーザーの原理 |
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レーザーを発生させる装置をレーザー発振器という。レーザー発振器は、下記図のようにレーザー媒質、励起源、光共振器(ミラー)から構成されています。 |
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・ レーザー媒質: |
励起源の光を吸収する元素を含有した物質 |
・ 光共振器: |
特定の波長の光を反射するミラーで囲んだ発振器 |
・ 励起源: |
レーザー媒質にエネルギーを与えるための光源 |
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光の吸収:
レーザー媒質に含有された物質が光を吸収して、低いエネルギー状態(基底状態)から高いエネルギー状態(励起状態)に遷移します。 |
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光の放出:
光を吸収した物質が、高いエネルギー状態(励起状態)から低いエネルギー状態(基底状態)に遷移するときに光を放出します。 |
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光の誘導放出:
光を吸収して励起状態にある物質に、特定の波長の光を外部から入射すると、入射光の強さに比例した強度の光が放出されます。 |
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CW(連続波)発振:
連続波動作という場合は、レーザー光出力が連続的であることを必ずしも指さず、励起源を連続的に点灯させることを意味します。
例えば、A/O Qスイッチ(後述)を用い、数十kHzの繰り返しで、パルス的発振出力を得る場合も連続波レーザーと呼びます。
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通常パルス発振:
これは励起源をパルス的に点灯し、励起源点灯時間幅とランプ電流値を電気的に制御することにより、レーザー出力の波形を制御するものである。ここで得られる光のパルス幅はおよそ0.1msから20msくらいのものであります。
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Qスイッチパルス発振:
短時間でパルス幅の狭いピーク出力の大きなレーザー出力のことをいいます。Qスイッチには、電気信号で外部から制御できるA/O素子(音響光学素子)やE/O素子(電気光学素子)が多用される。A/Oは高速繰り返し用に、E/Oは大出力のものに用いられています。
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2) |
レーザーの種類 |
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媒質による分類 |
気体レーザー(CO2レーザー、エキシマレーザー)
固体レーザー(ルビーレーザー、Nd:YAGレーザー)
液体レーザー(色素レーザー)
半導体レーザー(レーザーダイオード) |
励起源による分類 |
放電
フラッシュランプ
レーザーダイオード
化学反応 |
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3) |
使用例 |
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・ 光通信
・ コンパクトディスク、レーザーディスク等記録装置
・ スキャナ(バーコードリーダ、レーザープリンタ等)
・ 医療(手術、歯科治療等)
・ レーザー加工(切断、穴あけ、マーキング、トリミング、スクライビング、溶接、表面硬化) |
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4) |
安全性 |
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レーザー光線は、大量のエネルギーを利用するものであるため、安全衛生上の配慮が十分でないと、眼障害・皮膚障害等の障害が発生することがあります。レーザー光線の種類は多く、人体に及ぼす影響についても異なります。そのため、日本工業規格(JIS-C6802)がレーザー機器を出力レベル(出力、波長、被ばく時間、発振形態等)によって、以下のように7つに分類しています。
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・クラス1
・クラス1M |
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・クラス2
・クラス2M |
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・クラス3R
・クラス3B |
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・クラス4 |
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