特殊ガラス

OPTO-ELECTRONICS GLASSES

陽極接合用ガラス(SD2)

熱膨張特性をシリコン単結晶に一致させてあります。そのため、歪みの少ない陽極接合が広い温度範囲で行えます。

特長

  1. 熱膨張特性がシリコン単結晶と整合
    アルミノ珪酸塩系(SiO2-Al2O3-Na2O系)のガラス組成を選ぶことにより熱膨張を広い温度範囲でシリコン単結晶と整合させました。
  2. 陽極接合が容易
    Naの微量添加により体積抵抗率を小さくし、400℃以下の温度でも強固な接合が行えるガラス組成になっております。
  3. 品質が安定
    熱膨張特性のロット間のバラツキが非常に少なく安定しています。
  4. 加工性が良
    低濃度のフッ酸水溶液でエッチングができ、エッチング面は鏡面になります。

用途例

  • 1)半導体圧力センサー基板
  • 2)加速度センサー基板
  • 3)インクジェットプリンターのノズル部品
  • 4)マイクロマシーニング接合用ガラス

特性

項目 単位 SD2 備考
熱特性
熱膨張係数 X10-7/℃ 32 30~300℃(干渉膨張計)
X10-7/℃ 33 30~350℃(干渉膨張計)
X10-7/℃ 34 30~400℃(干渉膨張計)
X10-7/℃ 35 30~450℃(干渉膨張計)
X10-7/℃ 36 30~500℃(干渉膨張計)
歪点 670 1014.5poise
転移点 720
屈伏点 785
機械特性
比 重 2.60
ヤング率 GPa 87
剛性率 GPa 35
ポアソン比 0.24
ヌープ硬 さ   638
摩擦度 44
化学特性
耐HN03 mg/cm2 0.08 *1
耐H2S04 mg/cm2 <0.01 *2
耐NaOH性 mg/cm2 <0.01 *3
光学特性
屈折率 (Nd) 1.531
アッベ数 (νd) 59
電気特性
誘電正接 (tanδ) 0.010  20℃ 1MHz
(tanδ) 0.019 100℃ 1MHz
(tanδ)

0.049

200℃ 1MHz
誘電率 6  20℃ 1MHz
7 100℃ 1MHz
7 200℃ 1MHz
体積抵抗率 X1012Ω・m 4.1  20℃ DC500V 1分
X1010Ω・m 0.4 100℃ DC500V 1分
X107Ω・m 3.8 200℃ DC500V 1分
*1
直径43.7mm(両面で30cm2)、厚さ5mmの対面研磨されたガラス試料を、よく撹拌されている80℃ 30%HNO3水溶液中に50時間浸漬したときの単位面積あたり重量減mg/cm2で示す。
*2
直径43.7mm(両面で30cm2)、厚さ5mmの対面研磨されたガラス試料を、よく撹拌されている80℃ H2SO4:HNO3:H2O=1:1:1水溶液中に50時間浸漬したときの単位面積あたり重量減mg/cm2で示す。
*3
直径43.7mm(両面で30cm2)、厚さ5mmの対面研磨されたガラス試料を、よく撹拌されている50℃ 0.00N NaOH水溶液中に15時間浸漬したときの単位面積あたり重量減mg/cm2で示す。

近赤外用偏光ガラスCUPO®

銅微粒子によるプラズマ吸収を利用した近赤外光用偏光ガラス(CUPO®)です。薄型で、高い消光比と低い挿入損失の両立を実現し、小型部品の構成部材として最適です。

特長

  • 銅微粒子分散ガラス
  • 高消光比
  • 低挿入損失
  • 高信頼性

用途

  • 光アイソレータ
  • 光変調器
  • 波長選択スイッチ

仕様

帯域 O-band、E-band、S-band、C-band、L-band
消光比 > 35 [dB] (測定距離5mm)
> 50 [dB] (測定距離300mm)
透過率(ARコートなし) > 90 [%]
板厚(標準) 0.2 [mm]

両面、片面ARコート対応可

放射線遮蔽用ガラス(RBシリーズ)

製品写真:放射線遮蔽用ガラス(RBシリーズ)RBシリーズは、光学ガラス内にPbOを添加することにより、放射線遮蔽効果と可視光透過性を両立させた放射線遮蔽用ガラスです。
硝種と肉厚を選択することにより、遮蔽対象の放射線種および希望遮蔽量を最適化することができます。

RB15 / RB21

用途

  • 1) 放射線源を有する内部の観測窓
  • 2) 保護メガネ用メガネレンズ

鉛当量の肉厚依存性

  • 1) Co60
  • 図:Co60に対する鉛当量の肉厚依存性

  • 2) Cs137
  • 図:Cs137に対する鉛当量の肉厚依存性

  • 3) X線
  • 図:X線[200kV]に対する鉛当量の肉厚依存性